測ればわかる その1 ~わが家の経済力~
2019/10/02 家計
・このマンション、私たちに買えるのかしら?
・私たちの収入で子ども2人育てられるかしら?
・私の場合、いったいいくらの保険に入っていたらいいの?
・老後のために、いったいいくら貯金すればいいの?
このような疑問や不安を感じたこと、みなさんにも経験があるのではないでしょうか。
目次
お客様から相談を受けているとき、私はよく「測ればわかります」と答えます。
最近増えているご相談内容を例にお話ししましょう。
1.XXXX万円のマンション、私たちに買えるでしょうか?
「XXXX万円のマンション、私たちに買えるでしょうか?」
このようなご相談を受けたとき、私は逆にいろいろお尋ねします。
家計収支や貯蓄の状況、ご夫婦の仕事、いつまで働くのか、親からの支援の有無、子どもは何人希望しているのか、教育にかけたい予算、勤務先の補助制度や退職金制度、車の買い替え頻度やその予算、年金の加入状況、
・・・まだまだたくさんお尋ねしながら、
そして・・・、測るのです。
キャッシュフローシミュレーションという手法を使って、将来の家計収支や貯蓄の残高を1年単位で予測します。
住宅購入にあたって「それまでの家賃と同程度のローン返済額」という方の場合、車の買い替えや子どもが大学に進学する際に貯金が足りなくなることが予測されることも時々あります。
住宅購入後の新たな出費(固定資産税やメンテナンス費用、分譲マンションであれば共益費や修繕積立金等)や勤務先から支給されていた家賃補助手当などの変更によって、適切な貯蓄ができない現実などがシミュレーションによって見えてくるわけです。
2.測ってみなければ診断は下せない
お客様により様々ですが、こうして「測った」上で、やっとお答えするのです。
その予算には、無理があるのか、
また、どの程度無理があるのか。
要は 「測ればわかる」
逆に 「測らなければわからない(=お答えし辛い)」のです。
これは町のお医者様と同じです。
頭が痛いからと医者にかかった時でも、すぐに薬を処方されることはないでしょう。
体温や血圧を測り、その上で「カゼですね、では〇△の薬を処方しましょう」となるはずです。
お金の問題も同じです。
いろいろお尋ねしなければ、またお金の世界で裸になってもらわなければ、その方に合ったお答えはできないのです。
先ほどの住宅予算のケースでも、それが適正な予算なのか、無理があるならどのようにすればよいのか。お客様の状況(症状)を判断したりアドバイスをする(処方する)ためにちょっとした手間をかけるわけです。
ひと手間でずっと美味しくなる、料理と一緒ですね。
不安や悩みの相当部分が解消できるだけでなく、お金を気持ちよく(安心して)使えるようになるのです。
住宅のような大きな買い物も安心してできるようになります。
3.自己診断は慎重に!
ネット上にはみなさん自身の手で自己診断できるサイトもたくさんあるようです。
また、保険ショップなどでは無料診断サービスも多く見かけます。
しかし「自己診断」や「無料」には注意が必要です。
ほとんどが「簡易版」で、現実とは大きくかけ離れた答えになることが多いのが実情です。
人生を左右する判断に影響することですから、若干の費用が掛かることになったとしても、やはりプロの手を借りる方が間違いが少なくて済みます。
4.教育資金や老後資金も「測ればわかる」
測ればわかる、それは住宅購入の場面だけではありません。
他にも、
・子どもをもう一人産みたい、けれど私たちの家計で大丈夫?
・老後のためにいくら貯金していたらいいの?
などなど、お金に関する漠然とした不安を感じるときには、この「測る」という一手間によってその後の人生を歩くときの気持ちもがらりと変わり、すっきりするはずです。
効き目は絶大です。一度お試しあれ!
ファイナンシャルプランナー 三谷慶太